カバディは鬼ごっことドッジボールが融合したような独自のルールを持つスポーツです。
インド、パキスタン、バングラデシュなど南アジア諸国で数千年の歴史を持つ、伝統ある国技として親しまれてきたスポーツです。
起源
紀元前、獣に対し武器を持たずに多彩なテクニックを用いて数人で囲み、声を掛けながら捕らえるという武器を持たずに戦う技術、獣の襲撃から身を守る方法が、やがてスポーツとして成熟し、カバディが生まれました。
「カバディ」という言葉自体に意味は無く、無心に発声することで平常心へと導き、体と心を一体にするマントラなのです。
インドの二大叙事詩の一つ「マハーバーラタ(戦記)」に“主人公の息子がクル戦争で七人の敵に囲まれ、突破しようと試みるが力尽きる”という記述があ り、それに基づいて、一人のレイダー(攻撃手)と七人のアンティ(守備側)でプレーすることが定められました。
歴史
19世紀にルールの整理が行われ、20世紀にインドのガンジー、ノーベル文学賞受賞者タゴール、ネルー首相などの熱い応援により、全面的な組織作りが行われました。
1980年に、第1回アジアカバディ選手権大会が開催され、1990年、北京にて開催の第11回アジア競技大会(通称:アジアオリンピック)において正式種目となりました。
現在では、インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、イラン、タイ、マレーシア、シンガポール、ブータン、モルジブ、ラオス、インド ネシア、アフガニスタン、トルクメニスタン、キルギスタン、中国、韓国、日本のアジア各国に加え、イングランド、イタリア、ドイツ、カナダ、アメリカ、西インド諸島、オーストラリアと、欧米諸国にも拡がりをみせています。
日本国内では、1989年から、全日本カバディ選手権大会を始め、学生選手権大会、西日本大会など年に数回、大きな大会が開催されるようになりました。